SEOの基礎知識
SEOというと、なんだか難しそうに聞こえるかもしれません。実際、やることは多くありますし、専門的な意味ではテクニカルな知識が必要です。ここでは、SEOというものを捉えるために必要な知識をご提供します。
検索エンジン最適化を行う前に、この記事を読むことをおすすめします。Googleが公式で出している、スターターガイドです。
検索エンジン最適化に際して必要なことがまとまっています。

SEOとは何か

SEOとは何でしょうか。簡単に言えば、「検索エンジンのためのデザイン」です。ユーザーは視覚的に確認をしながらそのサイトを評価しますが、Googleなどの検索エンジンのbotは、目を持っていません。
そのため、人間相手のデザインなどとは違う視点で、対策をする必要があるのです。
2010年にGoogleの当時のCEO、エリック・シュミットが語ったところによると、Googleは200以上のシグナルを、検索順位を決定するために利用しています(2010年であることを考えれば、当然今はより多くのシグナルを使っているはずです)。
また、2015年にはRankBrainと呼ばれるAI(人工知能)を用いたアルゴリズムが導入され、サイトのコンテンツを文脈単位で解析できるようになりました。
このシグナルのいくつかには、ユーザーが普通あまり使わないものがあります。たとえば、meta descriptionはユーザーから見れば意味がありませんし、画像のalt属性は、よほど回線が遅い環境か、視覚障害を持つユーザー以外にはあまり必要がありません。
しかし、これらの要素も、SEOのためには必要になります。検索エンジンは人間の目よりも多くの要素をシグナルとして持っているからです。
もっとも基本的なことを言えば、Googleで長年SEO部門を担当してきたマット・カッツが述べたことが重要です。つまり、「コンテンツと、サイトへのリンク」です。
ページランクの基本的な仕組みに関しては先ほど説明しました。リンクの重要性はわかっていただいたと思います。
そして、Googleも、日々よいコンテンツを判断するために技術を進歩させ、より人間に近い見方で全てを把握するようになっています。
アメリカの大手SEO企業Mozが2015年に、自社のデータサイエンスチームや150人の検索マーケターとともに調査した、「どのような要素が検索順位に影響するか?」のランキングによると、被リンクとコンテンツ、そしてエンゲージメント(ユーザーのサイト内での動き)がもっとも重要な要素になっています。
pt
要素
説明
1
8.22
ドメイン単位の被リンク
ドメインレベルのページランク、リンクの品質など
2
8.19
ページ単位被リンク
ページランク、アンカーテキストの分析、リンク元の分析など
3
7.87
ページごとのキーワードとコンテンツの関連
トピックとクエリの関連性、キーワードが最適化されたか
4
6.57
ページごとのキーワードとコンテンツ品質
読みやすさ、長さ、独自性、HTMLマークアップなど
5
6.55
エンゲージメント、トラフィッククエリ
クリック率や流入の質、読了率などのユーザーデータなど
6
5.88
ドメインレベルのブランド品質
ニュースやプレスリリースなどでどの程度言及されたのか、など
7
4.97
ドメインレベルのキーワード
ドメイン名とキーワードが一致しているか、など
8
4.09
ドメインレベルの品質
SSL化されているか、名前の長さなど
9
3.98
ページレベルのソーシャル指標
FacebookのLikeやツイート数、Googleの+1など

「SEO」が問題?Web サイトが問題?

事業をはじめるときに「流入はSEOでなんとかしよう」というのは、あまり賢い発想ではありません。言い換えれば、SEOに最適化するというのはあくまで後付けの部分です。
先ほど書いたとおり、リンクの獲得というのは重要で、これは一朝一夕にできるものではありません。
はっきり言ってしまえば、SEOが上手くいかないサイトのほとんどは、ユーザーにとってもあまり有益ではないサイトです。
現在は検索エンジンも進化しており、ユーザーにとって本当に重要なページやコンテンツはどういうものだろう?ということを常に評価し続けています。
検索エンジンに評価されるもっとも近道は、ユーザーにとって使いやすく、有益なサイトを作ること、であると覚えておいてください。
もちろん、かつてのキュレーションメディア・バーティカルメディアのブームなど、上手く検索エンジンの特性を理解して、効率よくトラフィックを獲得する方法は存在しますし、アフィリエイトなど検索エンジンを前提にした事業は存在します。しかし、アルゴリズムが変わった場合も検索エンジンに評価し続けられるかは疑問です。
検索流入がない場合、SEOが上手くいっていないのではなく、そもそもサイト自体がユーザーにとってあまりいいサイトではないのではないか?という視点が必要でしょう。
「SEO的にどうか?」というような考え方は一旦捨てましょう。ユーザーにとって使いやすく見やすいサイトを心がけることが、一番の近道です。
その上で、検索エンジンに必要なことを少しずつ埋めていけばいいのです。

SEOの必須用語

クローラー
クローラーとは、様々なWebサイトを巡回して、Webページを認識するBot(ロボット)です。
かつて、クローラーを利用した検索エンジンはロボット型検索エンジンと呼ばれていました。しかし、そもそも対義語のディレクトリ型検索エンジンが存在しなくなってしまったため、今ではほとんど使われません。
インデックス
インデックスとは日本語で「索引」。検索エンジンのクローラーが、自分たちのデーターベースに認識したか?というのがインデックスです。
検索クエリ
実際に検索されたキーワードのことです。たとえば、キーワードで「温泉 おすすめ」を狙っていても、実際のクエリは「温泉 オススメ」や「温泉 お勧め 関東」などとなっているケースもあります。Seach Consoleで確認しましょう。
オーガニック検索(自然検索) 有料検索との対義語で使われる単語です。無料検索とは言いません。
被リンク 自サイトへの流入リンク。ページランクにおいて非常に重要な指標です。どのページにリンクされても、ドメイン単位で一定の被リンク効果がありますが、ページごとの被リンクのほうが効果的です。

検索スパム、ブラックハットSEOとは何か

少し脱線しますが、Googleが排除しようと試みた検索スパム(ブラックハット、とも呼ばれます)とは、いったいどのような手法でしょうか。
たとえば、以下のような方法が使われていました。これらは、Googleのアップデートで大部分が使用不可になったので、絶対に使用しないでください。
使用すると、ペナルティにより検索流入がなくなる可能性がありますし、効果もありません。逆に言えば、これらの手法を知っていれば、うっかりやることもなくなります。
ワードサラダ 無意味な単語を自動生成して、関連する単語が大量に入っているように見せかける手法です。かつては、文脈を読み取るという技術が発達していなかったので、このような稚拙なやり方でも上位表示することは不可能ではありませんでした。
リンク購入 かつては、被リンク購入がSEOにおいてかなり幅を利かせていた時代がありました。このようなリンクは現在ペナルティとして発見されるため、圧倒的にSEOで不利になります。上場企業でもペナルティによって検索流入が激減したケースがありました。
もし誤って買ってしまった場合や、危険なリンク先から被リンクがある場合、Search Consoleなどでリンクを外す作業が必要になります。
隠しリンク/隠しテキスト 背景色と同じ色でフォントの色を設定したり、見えないくらい小さなフォントサイズで表示することで、密かにリンクを仕込む手法です。一時期は、ブログパーツやウィジェットなどにこっそりリンクを仕込むという手法が横行していました。
サテライトサイト 無料のブログサイトなどで特に意味のないサイトを作り、被リンクを集める手法。きちんと運営しているサイトでない場合、ペナルティを食らう可能性もあります。
しっかりとしたサイトであれば、オウンドメディア・コンテンツマーケティングとして認識されるので、程度問題ではありますが。

ユーザーフレンドリーなタイトルと説明を付ける

ここからは、SEOの3つの基礎的な点を確認していきます。はじめに、SERPs(検索結果画面)を見てみましょう。
花のECサイトについて考えてみます。たとえば、「花」や「フラワー」などが直接的に入っていればわかりやすいでしょう。「花通販.com」「flower-gift.com(フラワーギフト.com)」などであれば、ひと目で花のギフトサイトだということがわかります。
イタリア語の「フィオーレ」やドイツ語の「ブルーメ」などとあれば、どうでしょうか。センスはありますが、わかりづらいかもしれません。
これは、一般の店舗とインターネットの違うところでしょう。クリックされるためには、可能な限りわかりやすいほうがよいのです。
せっかくよいサイトを作っても、よい説明がなければクリックされません。ここは非常に重要なポイントです。
関連度の高いタイトル/説明文を
たとえば、タイトルにも花という単語が入っていることは一定程度重要です。関連性が高いと判断されると、順位によい影響があります。
ページごとにタイトル/スニペットを分けよう
サイト構成にもよりますが、可能な限りページごとにタイトルやスニペット(説明文)を分けましょう。ユーザーはページ単位で検索しているので、そのページに何が書かれているかを簡潔にする必要があります。
スニペットはわかりやすく、具体的なものにしましょう。
順位だけじゃない、タイトルの威力
タイトルやスニペットを変えることは、順位に影響するだけではありません。クリック率(CTR)に対しても大きな影響があります。順位は変わらなくても、CTRが2倍3倍になれば、トラフィックもそれに応じて上昇します。
小手先のキーワードを詰め込むより、ユーザーがクリックしたくなる、そしてわかりやすくコンテンツの中身を知ることのできるタイトルやスニペットにしましょう。

キーワード/クエリの選定

「よいキーワード」の定義を考えることは、必ずしも簡単なことではありません。たとえば「バラ」という単体キーワードと、「バラ 通販」というキーワードを考えてみましょう。
検索数で言えば、当然「バラ」というキーワードのほうが多いはずです。しかし、「バラ」で検索する人の中には、植物としてのバラの生態を知りたい人もいるでしょうし、花言葉を知りたい人もいるでしょうし、近所の植物園を探している人もいるかもしれません。
つまり、数では劣る「バラ 通販」のほうが、より売上につながりやすいかもしれません。
Googleが公式発表している資料、「Search Quality Evaluating Guidelines」の中に、検索クエリの種類についての説明があります。
クエリの種類
説明
知識クエリ
質問や、ある特定の知識などに関するクエリ。広範な知識に関するものと、特定の質問に答えるものに分かれる
「ナポレオン」
「イチロー 年齢」
「イギリス 首相 誰」
「墾田永年私財法 とは」
実行クエリ
特定の行動に関するクエリ。たとえばアプリインストールなど
「パズドラ インストール」
「BMI 測る」
サイトクエリ
特定のWebサイトに行くためのクエリ
「クックパッド」
「Yahoo!」
訪問クエリ
主にモバイル上で、実際の店舗や施設に行くためのクエリ
「コンビニ」
「新宿駅 中華料理」
「Apple」と検索したとき、それはリンゴのことを意味するのか、企業のことを意味するのかを判断するのは簡単ではありません。クエリのボリュームが多いとしても、それがすぐに需要の高さやトラフィックのポテンシャルを示しているわけではありません。
もう1つのクエリの分け方は、検索数の大きさによる分類です。
一般的に、図4-7のような分け方が使われます。このビッグ、スモールという定義はバラバラで、ミドルキーワードという言葉を使わずに2分類にするケースもありますので、あくまで参考程度としてください。
月間検索数
特徴
ビッグキーワード
10万件以上
下位でもある程度獲得できる。その反面、検索数は多くても薄いキーワードも多い
ミドルキーワード
1万〜10万件
効果的なキーワードも。数万検索あれば、1つのキーワードが上位に来るだけでも、ある程度売上が立つ
スモールキーワード
1万件以下
1つや2つが上位に行くだけではほとんど効果がないため、多数のキーワードを取る「ロングテール戦略」が必要になる

わかりやすいサイト構造とPLP

サイト構造について考えてみましょう。いわゆる内部リンクなども含め、サイト構造による影響はそこまで大きなものではありませんが、後から変更がしづらいため、最初に設定しておくことが重要です。
ユーザーにとってURLはそれほど重要ではありませんが、検索エンジンにとっては、種類などを把握するための重要な要素の一つです。
サイト構成は、カテゴリがまとまって、ページの種類などを検索エンジンに伝えるべきです。
外部からのリンクとは違いますが、内部リンクもSEOでは評価されます。リンク元の評価はリンク先に伝わるため、可能な限り上位のページにリンクが集まる構造にすることで、上位のページが検索で表示されやすくなります。
また、URLがわかりやすいことも重要です。URLにキーワードが入っているかどうかも、SEO上重要な要素になります。
PLP(Preferred Landing Page)
PLPは日本語に訳すと「優先ランディングページ」となるでしょうか。キーワードに対して、飛ばしたい、遷移させたいランディングページのことです。
たとえば、ファッションブログをやっているとします。「メンズ ファッション」に対しては男性向けのコンテンツを、「レディース ファッション」に対しては女性向けのコンテンツを表示したいはずです。
しかし、検索エンジンは自社では管理できないため、必ずしも狙ったキーワードに適切なランディングページを紐付けることができないこともあります。

検索順位とCTRをチェックする

まずは、Search Consoleで狙ったキーワードの順位とCTRをチェックしましょう。
Google Search Console(旧Google Webmaster)
自分のサイトにどのような検索キーワードで流入しているかがわかるツールです。それぞれのキーワードにおけるクリック率や検索順位などがわかる他、危険なリンクを消したり、エラーの確認などができます。
特定のキーワードの順位はどのように推移しているでしょうか? また、CTRが低いクエリがないでしょうか。
アメリカのGoogle検索におけるポジションごとのクリック率の平均です。これらと比較して、どの程度自分のクリック率が高いか/低いかをチェックしましょう。

Google検索におけるポジションごとのクリック率

検索順位
CTR(クリック率)
備考
1位
20.5%
プレミアムポジション
2位
13.32%
プレミアムポジション
3位
13.14%
プレミアムポジション
4位
8.98%
5位
9.21%
6位
6.73%
7位
7.61%
8位
6.92%
9位
5.52%
10位
7.95%
最終更新 1mo ago