品質の高いコンテンツを作る
品質の高いコンテンツとは何でしょうか。資料として、Googleの「Search Quality Evaluating Guidelines」を見てみましょう。ここでは、この資料とBingに関する公式ブログの記事を参考に品質の高いコンテンツについて説明します。

ページの目的を考える

Webサイトは、ユーザーを助けるためにコンテンツを作成する必要があります。そのページの目的は何でしょうか? 今年のプロ野球の順位を知ること、平賀源内の業績について学ぶこと、近所の美味しいレストランを知ること、特定の動画を見ること。様々でしょうが、それぞれに目的があることに変わりありません。
ユーザーの目的を達成するのではなく、単に収益を上げる目的で作成されたWebサイトやWebページの評価が上がることはありません。
Webページの目的を理解することで、コンテンツを評価するときに考慮すべき基準を理解することができます。
ユーザーのためにコンテンツが作成されている限り、百科事典であれ、PDFであれ、動画であれ、Webページのタイプで判断されることはありません。
それぞれのWebページにはそれぞれの目的があるからです。

コンテンツの種類を考える

Webページの全てのコンテンツは、メインコンテンツ(MC)、補足コンテンツ(SC)、または広告/収益化(広告)のいずれかに分類できます。
Webページの目的を理解し、ページ品質(PQ)評価を行うには、1つのページ内にある、これらの異なる部分を区別する必要があります。
MC(メインコンテンツ)の定義
ページの目的を達成するためのコンテンツ。ニュースサイトなら本文、動画サイトなら動画、ログインページならフォームなど。
MCがしっかりとユーザーにわかりやすく認識されていることは、ページの目的にも寄与します。
SC(サポートコンテンツ)の定義
ページの目的を直接達成するわけではない、補足的コンテンツ。ヘッダー、サイドバー、関連ページや人気の商品などもSCに当たります。
ユーザーレビューは、一部のページではMC、多くのページではSCとみなされます。一般的には、広告でもMCでもないページがSCとみなされます。
広告の定義
広告があることは、必ずしもユーザーエクスペリエンスを損ない、ページ品質を下げるとは限りません。
ただし、表示されている広告の種類に寄っては品質を損なう可能性はあります。また、モバイルに関しては一般的にPCよりも広告での収益獲得に慎重であるべきです。
重要なことは以下の3つです。
    しっかりと充実したMC(メインコンテンツ)を作る
    MCがユーザーに認識しやすいレイアウトにする(SCや広告ではなく)
    過度にユーザー体験を損なう広告を入れない。また広告を入れすぎない

Webページの外部評価について

品質の高いコンテンツかどうかを判断する際に、外部評価は非常に重要です。たとえば、ある会社を評価するときに、新聞社の情報が重要であるように。
検索エンジンは、ニュース記事、個人によって作成された信頼できるレビュー、参考資料などを探し、Webページがどのように評価されているのかを調べています。
ニュース記事、Wikipediaの記事、ブログの記事、雑誌の記事、フォーラムの議論などは全て評価に含まれる可能性があります。
ユーザーレビューに対して、検索エンジンは全てを信用しているわけではありません。肯定的なものであれ否定的なものであれ、簡単に、誰でも書き込めるからです。
また、否定的なレビューがあることは当然です。それだけで低評価になることはありません。重要なことは、そのレビューが致命的なもの(たとえば、詐欺や低品質を意味する)なのか、軽度なもの(配達が遅れた、対応が不満だった)なのか?ということです。
否定的なレビューがあるのとは逆に、レビューがないのも珍しいことではありません。レビューが存在しないことで、すぐにマイナスになることはありません。
ユーザーレビューは、Amazon、YelpやGoogleプレイス、Wikipediaなど、様々なソースを利用しています。

ページ品質の評価とは?

Googleでは、EATコンテンツと呼ばれるものが評価されています。これは、専門性、権威性、信頼性の3つの要素の頭文字を組み合わせたものです。
Expertise(専門性)
専門性はページのタイプによって、定義が全く異なります。レストランレビューであれば写真があるか、レシピであれば手順や分量があるか、プログラミングのブログなら、コードが書かれているか、趣味のページであれば、どれだけ詳細に、他のページにない情報があるのか?ということも重要です。
権威者ではない人が専門家であることはあります。たとえば、総理大臣は権威性は充分ですが、30分でできる簡単なレシピについては主婦のほうが専門家かもしれません。
ページの目的が何であり、そのために必要な専門性を考えることと、他のページではなくあなたのページに訪れる理由を明確にすることで、専門性を高めることができます。
Authoritativeness(権威性)
権威性は「誰」が語っているのか?ということが重要です。医療情報なら医師、音楽情報ならプロのミュージシャン、株取引なら証券アナリストなどが「権威者」足り得るでしょう。
権威性と専門性は重なる部分があります。専門性と比較すると、権威性は外部の評価や過去の蓄積によって評価されるというのが違いです。
たとえば、ある特定の病気について考えてみましょう。患者はその病気に関する専門家ではあります。彼らにしか提供できない重要な情報があるからです。しかし、患者は権威ではありません。医者は権威にはなります。
Trustworthiness(信頼性)
信頼性を高めるためには、充分なエビデンスや出典、根拠のある論文による引用を示すことです。
例を挙げましょう。「AよりもBがおすすめです」と曖昧に記述するよりも、「○○の論文によると、AよりBのほうが20%ほどユーザーに好まれる」といった記述のほうが信頼できるのではないでしょうか?
証拠のある記述をすることで、信頼性は高まりますし、すでに多数のニュースで嘘だと立証されていること(エルヴィス・プレスリーは生きている、NASAは月に行っていなかったなど)は、信頼性が低いと判断されるでしょう。

YMYLについて

YMYL(Your Money & Your Life)とは、直訳すれば「お金と健康に関するコンテンツ」という意味になります。これは、不正確な情報がとりわけユーザーにとって有害であり、Googleが厳しく監視をしているコンテンツになります。
YMYLに関するコンテンツは、論文によるエビデンスや医師、FPなど特定の専門家による記述を重要視しています。

コンテンツマーケティングとは

アーンドメディアやペイドメディアという言葉はあまり使われませんが、オウンドメディアという言葉は、コンテンツマーケティングという言葉とともに利用されるようになりました。
オウンドメディア? コンテンツマーケティング? インバウンドマーケティング?
一般的には、オウンドメディア(自社メディア・自社媒体)などを利用したマーケティング手法そのものを「コンテンツマーケティング」と呼びます。
インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングはあまり変わりませんが、日本では「インバウンド」という言葉が、外国人観光客向けの施策を指すため、コンテンツマーケティングという言葉が一般的です。
「コンテンツマーケティング」という言葉や「オウンドメディア」という言葉は、ある時期からデジタル・マーケティングの寵児となりました。広告を出さなくても、ブログを書いたりメディアを作るだけで商品が売れる。こんなによいことはありません。
しかし、実際にオウンドメディアで成功している企業の数は、オウンドメディアを利用している企業の数に比べればはるかに少ないのが現状です。
なぜでしょうか? その理由の1つに、「記事を書きさえすれば検索で流入する」という誤解があるからです。
残念ながら、そんなことはありません。いくら記事を書いたとしても、その記事が本当の意味でユーザーにとって効果のあるものでなければ、意味がないからです。

そのメディア、本当に意味がありますか?

たとえば、あなたが獲得したい検索ワードで実際に検索してみましょう。どのような結果が出るでしょうか? 一番上にあるキーワードより、いいものが書けるでしょうか?
問題は、あまりに質が低い記事やメディアが乱立していることにあります。
2017年のアメリカ大統領選挙では「フェイクニュース」という言葉が有名になりました。トラフィックを確保するために根も葉もないことを書くネットメディアが多数乱立し、アメリカ国外の人間がこれらのビジネスで広告収入を得ていました。
また、日本でも医療系のキュレーションメディアが、正確ではない情報を粗製乱造した結果、閉鎖に追い込まれるという事態が起きました。第三者委員会の報告書を読むと、真面目に記事を作っていると、Webメディアのビジネスモデルは成立しないのではないか?という疑問すら沸きます。
いずれにせよ、ユーザーにとっても価値のない記事であれば、書く必要もありません。メディアを作る前に、その情報が本当にユーザーにとって役に立つのか?ということを一度胸に手を当てて考えてみるべきではないでしょうか。

専門性の高いコンテンツとオウンドメディア

先ほど述べたとおり、専門性が高いコンテンツでなくては、検索エンジンにも充分に評価されなくなっています。
よく、コンテンツマーケティングやオウンドメディアに関する情報の中で「○○文字以上書けば……」などもありますが、これはすでに古い情報だと考えてください。
文字数は専門性の高さを示しますが、文字数だけでコンテンツの評価が左右されることは(現在は)ありません。
オウンドメディアに関してやりがちな間違いは、外部のライターやクラウドソーシングなどを使って、毒にも薬にもならないような記事を量産してしまうことです。
たとえば、すでに一定程度のアクセスがあるページであったり、あるいは広告などで閲覧数を増やすなら別ですが、新規で集客していくときにそのようなコンテンツがあってもほとんど意味がありません。
オウンドメディアに関する実例で興味深いのは、オウンドメディア企業の事例や顧客の声など、成果報告のページに、歯科医院や脱毛など医療系のサイトが多く掲載されていることです。
たとえば、歯医者さんがオウンドメディアなどで集客するのは合理的でしょう。なぜなら、歯のことに関しては充分に専門的であり、なおかつ大規模な医療サイトというのは現時点でそれほど多くはないからです。
ユーザーの声などを踏まえると、
    大規模な競合がいない
    自分がその分野に関しては専門的である
    一定のキーワードボリュームがある
ことがオウンドメディア立ち上げに関するチェックポイントです。
オウンドメディアを作るのなら、フロー型(流れていくコンテンツ)ではなく、ストック型(溜まっていくコンテンツ)を作り、網羅的なメディアを目指しましょう。
もちろん、フロー型で上手くいっているメディアも多数ありますが、かなりの人的リソースが必要になります。
できるならば、ストック型で何度もユーザーが流入するページにし、長期的に資産となるメディア形成を目指すほうが合理的です。
オウンドメディアにおいて重要なのは、短期の流入数ではなく、直帰率や滞在時間などであると考えてください。
また、多くのオウンドメディアは充分に成果が出ていない、という事実を踏まえた上で慎重に意思決定を行うことが重要です。

サマリー - 高品質なコンテンツとは?

Bingにおいても、高品質のコンテンツに重要な要素は、Authority(権威)、Utility(使いやすさ)、Presentation(見やすさ)の3つになります。
まとめれば、重要なことは以下のようになります。
    他のページにない独自のコンテンツを提供する
    自分が(自分たちが)何者であるかをしっかりと明記する
    根拠不明な情報ではなく、エビデンスや数値のある情報を提供する
もちろん、これらは完璧ではありません。まだまだ質の低いサイトが出てくる事例もあります。しかし、近年のGoogleのアップデートは、これらの方針に沿ったものであり、遠からずEATに沿わないコンテンツの上位表示は難しくなるでしょう。
最終更新 2mo ago